ノンネームシート
M&A用語
2021.8.14 years前
ノンネームシートとは
ノンネームシート(Non Name Sheet)とは、M&Aで譲渡を検討している会社の概要について、社名が特定されない程度にまとめた書類です。M&A仲介会社が買い手候補を探すときに用いられます。
ノンネームシートが、その名の通り、社名を伏せて特定できない形式になっているのには理由があります。M&Aは社内でも一部の人だけで検討されるものであり、その情報が外部に漏洩しないよう、細心の注意を払わなければならないためです。
しかし、ノンネームシートを見た会社が、譲渡を検討しているのがどんな会社なのかを想像できるようにもしなければなりません。どんな情報を記載して、どんな情報を伏せておくのか、慎重に検討する必要があります。
ノンネームシートを確認し、その後の大まかな交渉を経て、本格的にM&A交渉を進める場合には、秘密保持契約(NDA)などが含まれた基本合意書(MOU)を締結して、デューデリジェンスをして詳細な条件交渉へと進めます。
ノンネームシートに記載する項目例
ノンネームシートに記載する情報に決まりはありません。M&A仲介会社によって項目には違いがありますが、一般的に記載されている項目には次のようなものが挙げられます。
- 業種・業界
- 地域
- 従業員数
- 売上・利益
- 譲渡する理由
- 会社の特徴
実際にどこまで記載するかは、M&Aアドバイザーと相談しながら決定します。詳しく記載した方が買い手候補を見つけやすくなりますが、その一方で、会社が特定されやすく情報漏洩リスクが高まります。
逆に、開示する情報量を減らしすぎると、自社の魅力や特徴が伝わらないため、M&Aを検討する相手が見つかりにくくなるかもしれません。どこまで情報を出すかを慎重に検討することが重要です。